君の名は?
ルバーブを植えた区画や、その他、あちこちに自生してきて、いかにもナス科の風貌のこの人、ようやくちゃんと調べてみました。
その名はイヌホオズキ。
なんとなく抜く気にならず、また自然界に確認しても、これは刈り取らない抜かない、と反応が出たので、QuestGardenでは、立派にこのイヌホウズキが育ってきています。
イヌホオズキは日本全土に自生している野花のひとつ。
薬用植物一覧に載っている説明によると
畑や荒れ地、道端などによく見られる一年草。民間薬として、生の果実や全草を塩で揉み、絞り汁を腫れ物などに用いる
とのこと。
最近はアメリカイヌホオズキのほうが多いらしく、イヌホオズキはマットな質感なのに対して、アメリカイヌホオズキは光沢があるとのこと。
とすると、QuestGardenに生えているのはアメリカイヌホオズキと思われます。
イヌホオズキの毒性
イヌホオズキは、一般的には食べられない植物とされています。というのも、イヌホオズキの実や茎、葉などの全ての箇所に毒があり、中毒を起こす可能性があるからということ。
実だけではなく、葉や茎などの全ての箇所に「ソラニン」という成分が含まれていますが、これはジャガイモの芽などにも含まれている成分で、神経系に作用する有毒成分のひとつ。
ということで、熱を加えれば毒性は消えるということで、実際に食した方もおられますし、食べれないことはなさそう!
また、東南アジアやアフリカなどの熱帯地方では、イヌホオズキの葉や茎を煮て野菜として食べる地域があります。
食べた人の感想
『ナス科特有の青臭さとエグ味が風味として強く感じられます。
ただ、葉は歯応えはあるものの筋張っているということもなく、サクサクとして美味しいです』だそう。
別にソラニンだけが問題となっているならば、食用にしても問題なさそうかな?
薬としてのイヌホウズキ
生の果実、開花期の根を含んだ全草を天日で乾燥したものを、生薬名で竜葵(りゅうき)と呼ぶということで、現在も生薬として使われているそう。
利尿作用や解熱作用があるとして古来より重宝されてきたとのこと。また、生の実をすりつぶして塩を加えたものを患部に当てると腫れが引くといわれており、民間治療薬として利用されているようです。
e-yakusou.comによると
薬効成分:
果実にアルカロイドのゾラニン、ゾラマジン、全草にサポニンを含有
果実は一般的には有毒で吐寫、下痢をおこす
腫れ物には、生の果実を塩を加えて、揉み潰して患部に塗布する
解熱や利尿には、開花期の全草を天日で乾燥してから、1日量1.5~3グラム、水0.2リットルを半量まで煎じて服用
疲労回復の竜葵(りゅうき)酒として、乾燥した全草100グラム、砂糖150グラム、ホワイトリカー35度1.8リットル、約3ヶ月漬け込み、布で濾して、就寝前に1回20~40CCを飲用
花言葉
イヌホオズキの花言葉は2つ、「嘘つき」と「真実」という真逆の花言葉。
「嘘つき」は、イヌホオズキの実がホオズキに似ていることや、花の形がナスに似ていることが、まるで別の植物に擬態をしているようだということからこのような言葉が贈られたとのこと。
「真実」という花言葉は、イヌホオズキが民間薬として使用されていることが由来だという説があるようです。